book の 事
最近こんな本読みました。

ステップファーザー・ステップ
          宮部みゆき
宮部みゆきの約9年前の短編の続き物
久しぶりに図書館で見つけた宮部みゆきの本
閉館5分前に滑り込み適当に本を選んでいる私には ほとんど貸し出しされて手に入らない宮部みゆきの本はなかなか巡り会えない。 久々巡り会ったのがこの本。 ユーモアミステリーで かるーく読める。
両親が同時に別々の人と駆け落ちしてしまった(両親とも相手が双子の面倒を見ていると思っているところが面白い!)双子の男の子と泥棒さんのお話。最初は双子に脅威を感じていた泥棒さんも最後には二人と情がかよってくる。 とにかく 宮部らしい味付けの効いたミステリーである。
講談社

戦慄の映像
 (女心理分析官P・J)
    シャーリー・ケネット
あるアパートで売れっ子ピアニストの首なし死体が発見され その背中には犬の絵が刻みつけられていた。 犯人は 脳を食べることでその才能を身につける事が出来ると信じている。
主人公のP・Jは離婚したばかりで子供が一人、コンピューターで犯罪現場を再現する事が新しい仕事である。そして離婚の痛手で自信をなくしていた自分自身と 子供との信頼関係をこの新しい仕事で取り戻して行く。 もう一人の主役はもうしばらく現場の捜査をしていないベテラン刑事シュルツでやはり家族関係に悩んでいる。その二人が段々信頼関係を深めながらじつはすぐ近くにいた犯人を追いつめていく。
扶桑社ミステリー

棟居刑事の情熱
          森村誠一
久々に 宮部みゆき以外の日本のミステリーを読んだ。
森村誠一はむかーし昔「人間の証明」がはやった頃(ウッ、年がばれそう・・・)1,2冊読んだ覚えがある。
その当時は 現代社会の暗部をえぐる・・・みたいな難しい内容に あまり面白いと思わなかったが、図書館でちょっと手にした棟居刑事シリーズが面白そうだったので 借りてみた。 (じつはTVのサスペンス物で佐藤浩市が棟居刑事役を演じていたことがあったのを思い出し、ファンの私としては遅ればせながら読まねば!と・・・) 読んでみると本格的刑事物と言う感じで 丹念に捜査の様子がかいてあり つい夢中になって読んでしまう。 十字架シリーズの牛尾刑事も登場したりして なかなか興味深い。
KADOKAWA NOVELS

淋しい狩人
        宮部みゆき
久々に宮部みゆきの本を読んだ。
やっぱり読みやすい。この本は 連作短編集で 古本屋の店主イワさんと孫の高校生稔が 本にまつわる事件を解決していく。 古本屋だからどうというのではないが 背景が身近な場所になっていることで 色々な出来事に現実味が出ているように思う。
事件の真相は悲しい厳しい現実ばかりだが 主人公のイワさんと孫の稔の関係がほほえましく 読後はほのぼのした気持ちにさせてくれる。 話の展開もテンポよく 宮部みゆきはやっぱりいい!
新潮文庫

ハートのクイーン
    ロバート・ウォーカー
女検死官ジェシカ・コランシリーズの4作目
よく知らないで 4作目から読んでしまった。
前作の登場人物でジェシカと死闘を演じた(らしい)殺人吸血鬼マティサックとの再会と アメリカニューオリンズで起きているハートのクイーン殺人事件の2本立てで話が展開する。
それに加えて 超能力者の女性FBI捜査官、ニューオリンズ市警の警部補など個性豊かな主役級の登場人物が物語を面白くしている。
殺人吸血鬼マティサックが自分が手に掛けた被害者の血を本当に飲んでしまう場面や ハートのクイーン殺人事件の犯人が 被害者のハート(心臓)を抜き取るなどちょっと気持ち悪い場面もあるが 今まで読んだミステリーと違って 少々オカルトっぽいところが面白い。
扶桑社ミステリー
女検死官
   ロバート・ウォーカー
前後してしまったが FBIの女検死官ジェシカ・コランの1作目
以前読んだ4作目で登場している殺人吸血鬼マティサックの登場である
途中からこの犯人が登場するが 血を飲んだり血のお風呂に入ったりと ミステリーというより ホラーっぽい。
FBIの上司などが犯人の策略ですでに犯人が自殺したと断定した後も ジェシカだけは プロファイリングした犯人像と違うものを感じ 一人犯人を追いつめる。 最後の犯人とのせっぱ詰まった対決は ジェシカと同じ立場になったようなドキドキの場面だ。
FBIやその他の登場人物も多彩で面白い。
扶桑社ミステリー
第六級暴力殺人
   
ロバート・ウォーカー
FBI女検死官ジェシカ・コランの2作目
こんどは ニューヨークで活躍するジェシカ
しかし 1作目で犯人マティサックに負わされた傷は体だけではなく心にも深く残っている. 今回はそのジェシカが立ち直り恋愛も事件も解決していくお話
女性を生きたまま切り裂きその肉を食べてしまうという異常な連続殺人事件が起き ニューヨークに単身出張したジェシカ、部下J・Tの手助けも期待できず犯人二人説を支持してくれる人もなく ひとりで 敵に向かっていく。ジェシカの強い意志と探求心には いつも脱帽させられる。
扶桑社ミステリー
暗黒のクロスボ
   ロバート・ウォーカー
大怪我をしたアメリカインディアンの血をひく元刑事ルーカス・ストーンコートが 巡査から出直し 警察の女性精神科医メレディスと共にクロスボウ殺人事件を解決していく。 ストーンコートの不屈の精神力とメレディスのねばり強さが 以前から続いているが誰も気づかずにいたクロスボウで心臓を撃たれ 四肢や首などを切断されるという猟奇連続殺人事件を 命をねらわれながらも解決に導いていく。パソコンのゲーム、インターネット、インディアンの血など 興味深い素材が色々組合わさっている。
扶桑社ミステリー

5年前に出版された 現役女性検事の書いたミステリー
主人公は離婚して娘を一人で育てている女性地区検事補
ヒスパニック系の若い女性をねらった猟奇連続殺人事件が起きる。 犯人は割と速いうちから分かっていて 捜査と共に 犯行の過程も分かるようになっている。
上下巻に別れていて 途中少しまどろっこしくなるところもあるが 法廷場面、プロファイリング、うるさいマスコミなどいろいろもりこまれていて面白い。
有罪立証
  クリスティン・マグワイア
扶桑社ミステリー
有罪宣言
  クリスティン・マグワイア
女性検事補キャスリン・マケイシリーズ第2作
連続レイプ事件が発生するが 同時に男性の連続変死事件が起こる。
話が進むうちに 男性の犠牲者が レイプ犯の嫌疑をかけられながら 無実になった人物ばかりだと分かってくる。
悲しい結末となるが 主人公の廻りの愛情あふれる関係にほっとさせられる。
扶桑社ミステリー

約10年ほど前映画化された原作
ビデオで一度見た事があったが あまりに昔のことで内容が
思い出せない。
そこで 原作本を読んでみた。
面白い!
主人公のFBI訓練生クラリスが 9人もの人を殺して精神異常犯罪者用病院に収容されている元精神病医レクター博士との対話から 連続誘拐犯を 割り出して行く。
クラリスの聡明さ、レクター博士の(犯罪者にもかかわらず)魅力、次の犠牲者が殺される時間が刻々と迫ってくる・・・など とても興味をひかれ 止められなくなる。 もう一度 映画を見直してみたくなった。
羊たちの沈黙
        トマス・ハリス
新潮文庫

FBI特別捜査官マイク・デブリンが活躍するシリーズ第三作目
映画などで見るFBI捜査官は なんだかいつもかたっくるしく
冷たいイメージがあったが マイクはちょっとシニカルなところがある愛妻家である。
その推理力とFBIの情報力で 知能犯に挑んでゆく。
その過程が面白い。
ところで この作者は第一作目の「目撃」を書いた時点ではまだ現役のFBI捜査官だったそうで そう聞くとなんだか本当にあった事件のようで ますます この作者の作品とマイクに興味がでてくる。
殺戮
目撃
宿敵

       ポール・リンゼイ
講談社文庫

主人公である雑誌記者クインの義父である判事が殺され 
長い間行方知れずになっていたジョーが忽然と現れる。
判事殺人事件を追うが 次々と殺人事件が起こる。
ジョーの30年前の失踪と事件がつながってくる。
その過程で作者は 主人公クインの別れた妻、かわいい娘 今の恋人との関係 人物像を丁寧に描いていて絡まりあいながらみんなを好きにならずにいられなくしている。 果たして犯人は・・
ダンスは死の招き
チェシャ・ムーン
    ロバート・フェリーニョ
講談社文庫

第一容疑者
      リンダ・ラ・プラント
最近の私は 少し読書の趣味が偏ってます。
昔から推理物が好きだったのですが最近は海外のもの中心になってきています。
この本は最初主人公の女性主任警部が とってもいやなやつで 皆の嫌われ者だったのですが
その持ち前のバイタリティと正義感で 犯人を逮捕し
部下の男性刑事の信頼を得るという警察小説です。
TV放送もされたみたいですが 残念ながら私は見逃してしまったみたい・・
ハードな女性の生き方に興味のある方にはおすすめです。
読み終わった後 ヤッターってかんじかな。
ハヤカワ・ミステリ文庫
これは 同作者の 女性ハードボイルド
ロレイン・ペイジ・シリーズ3部作です。
「凍てついた夜」を最初に読んだ時 主役の元警部補ロレインはアル中で娼婦で 1杯のお酒のために体を売るような最低の生活をしていました。
それが友を得、事件を追い始めることで立ち直っていきます。
どうして 最低の生活をするようになったのか・・
その理由が最後の「温かな夜」に つながっていきます。
そして 最後は あっー です。
この作品では 作者は主役ロレインを 嫌な所もあるけどバイタリティ溢れる女性として描いています。
女性ハードボイルド大好きな人にはお薦めです。
凍てついた夜
渇いた夜
温かな夜
      リンダ・ラ・プラント
ハヤカワ・ミステリ文庫

この本も 警察小説の一種かな。
10年ぐらい前に 出版された本ですが
主人公は警官ではなく 警官のお目付役の特別捜査官で
身近な人々には好かれているのですが あまり好意を持たれていない中年男です。
そのくせ 最後には きれいな彼女ができるんですから 小説って良いなあ。
このピンチョン特別捜査官のシリーズは 後4冊でてると思います。
なかなか 犯人がアッと言うような人物で おもしろいよ。
全署緊急手配
        デイブ・ペノー
ハヤカワ・ミステリ文庫

本所深川ふしぎ草紙
火車

         宮部みゆき
大好きな宮部みゆきの本です。
宮部みゆきの本はどれも面白い。 まだ 半分も読んでいないけど 飽きがこなくて 次に何を読もうか楽しみで・・・
この本は 短編で時代物です。ミステリのはずなんだけど 読んでいるうちに 江戸の人々の生活にすっかり入り込んで 感情移入してる自分がいたりする。
宮部みゆきの本が 読みやすく入り込みやすいのは 物語の面白さもあるけど 
ひとに対する暖かいものがあるからかなと思う。

長編では 絶対お薦めなのが 「火車」です。
犯人が判っているのに最後までその犯人自身は登場しない。
段々 犯人の人格が現れてきて 最後に顔を現す。
文庫本にしては少し厚めだけど 一気に読めます。
新潮文庫

この本は アメリカの女流作家メアリ・H・クラークのサスペンスです。 解説を読むと著者はもう70歳を越えているらしい。
にもかかわらず 古い作品も新しい物も変わらず面白い。
初めてこの著者の作品を読んだ時 読みやすさと
場面展開の速さで あっという間に 読み終え
読後感がとてもよかった。
犯人はいずれも異常性格者で それも自分の身近にいくらでもいそうな人物です。最初から犯人が分かっていることが多いので 何で主人公は そこでこうしないんだー! とか 勝手な事を考えながら 一気に読み終えた。
作品はどれも比較的暗くないので気軽に読めると思う。
揺りかごが落ちる
オルゴールの鳴る部屋で 
あなたに会いたくて
      
メアリ・H・クラーク
新潮文庫

切断点
引火点
      
リン・S・ハイタワー
主人公は女性刑事ソノラ。
未亡人で2人の子持ち。
事件は行方不明の人妻の捜索から始まり バラバラ死体の捜査 過去の殺人事件の再捜査へと遡る。
比較的早く犯人が分かってしまうがその犯人が地方検事という地位にあるため ソノラとその相棒がどうやって犯人を追い詰めていくかが面白い。
主人公ソノラ刑事の生活ぶり 恋愛問題、相棒との微妙な関係など彼女をとても身近に感じさせる。
前作 「引火点」も奇抜な始まり (若い男が車に手錠で繋がれ焼き殺されていた!) だし 被害者の遺族と恋に落ちたりと とても面白かった。
こちらもお勧め!
講談社文庫

題名そのまま 女性刑事が主人公.
どこか宗教的な異常な連続殺人事件に挑む女性刑事. 結婚はしているが子供はなく 別居している御主人を 必要があれば利用するし、自分の直感を信じ少々のルール違反は気にしない. 途中から 医学的な要素(脳精神外科)が強くなり わっけわかんなくなってくるがそれも あっと言わせる結末で帳消し
女性刑事
   マーク・オルシェイカー
講談社文庫

面白い! 久々に息もつかず読んだ。満足!
本当は映画化された時是非見たかったのだが 見逃してしまい 機会があればと思っていた。 映画の原作はあまり読む気がしないのだが この本だけは読みたいと思い図書館で借りた。
期待を裏切らないおもしろさだった。本の厚みを見たときはウッと思ったが 読み出すと止まらない。読み終わるとたった3日間のできごとで そのスピード感がたまらない。
主人公のリンカーン・ライムは事故で四肢麻痺、その手足となって動くのが巡査アメリアで 連続殺人鬼ボーン・コレクターが犯罪のたびに残す次の犠牲者のヒントをその卓越した科学・犯罪心理学の知識で解明していく。読者には少しずつ次の犠牲者の様子がライムより早く明かされ、ライムがそれに段々近づいてくるのをワクワクドキドキしながら待っている。 最後にはどんでん返しが待っているが 四肢麻痺を苦に自殺願望の強いライムだが なかなか世間はそうさせてくれないようだ。
ボーン・コレクター
(THEBONECOLLECTOR)

    
ジェフリー・ディーヴァー
文藝春秋

この本はTVで紹介されていたもので二人の往復エッセイになっている。
1つの事件というか物事に対する2人の全く違った見方とか考え方が面白く読みやすく書いてある。
二人の性格は違うけど お互いに悪口(?)を言い合ってるけど でも仲の良さがにじみでていて ほのぼのとした気分にさせてくれる。
ミステリー以外は あまり一気に読んでしまうことがない私だが 少し年上の独身女性の気持ちに共感したりちょっと違うなと感じたり・・・ あっという間に読み終えた。
久しぶりに にやにやしながら本を読んだ。
この本には前作もあるそうで 是非読んでみたい。
ああ言えばこう行く
        
阿川佐和子
        檀ふみ
集英社

カフェデイズ
         廣瀬裕子
見開き1ページで1エッセイとフォト
カフェについて、そして関連した日々の楽しいことについて書かれたエッセイ
好きなところを気持ちにまかせて読むといい
気持ちが暖かくなるし ここから何か始めようかという気持ちにさせてくれる
幻冬舎

ターシャ・チューダーの言葉思うとおりに歩めばいいのよ
     
ターシャ・テューダー
最初この本を本屋で見た時 本の題に惹かれてつい手に取ってしまった。写真が多く版も大きくないし第一表紙はかわいいおばあちゃんの写真(有名な絵本作家らしい。失礼しました)だし・・・普段自分が手に取るタイプの本ではなかった。 田舎でナチュラルライフを楽しんでいる絵本作家のターシャ・チューダーのフォトエッセイ。でもなぜか写真には生活感をあまり感じないがその言葉に頷いている自分がいる。 「心は一人ひとり違います。その意味では、人はいつも“ひとり”なのよ」「一生は短いんですもの。やりたくないことに時間を費やすなんて、もったいないわ」 ごもっとも。
メディアファクトリー

理由
    宮部みゆき
書店で宮部みゆきという名前につられて衝動買いした文庫本。何ヶ月もかかってやっと読み終えた。いや 別につまらなかったというわけではなくて時間がなかっただけです。分厚いんですもの。しかしありきたりだけどやっぱり面白かった。さすが宮部みゆき飽きさせません。物語はあるマンションの一室で起きた殺人事件を関係者へのインタビュー形式でふりかえっているのですが 結局真相は最後の方にならないとわからない。関係者が多くそれぞれの話がすごく一方的で人間てなんて自分本位に考えるのかと(そうじゃない人もいましたけど)色々と考えさせられ でもこれって現実なんだと・・・。
いろいろな社会問題なども含まれていて一言では説明出来ないけど時間かけて読んでも面白い本でした。
朝日文庫